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幸せ13 / 私にとっての幸せ

ぐっさん(社会人1年目 インフラ勤務)

***

 

【私にとっての幸せ】


”相手の生きてきた道を知ること”
”時を共有すること”
”繋がること”
”違いを認め合うこと”
”支え合うこと”
”補い合うこと”

私にとっての幸せを考えた時
こんな事が浮かんだ。


私は、大学時代少し変わった家に住んでいた。

今何かと話題のairbnbのゲストハウスと
シェアハウスが一緒になっている家である。

京大の近くにある町家を改装した一軒家である。

リビングやお風呂は共用、
二階は個室で4部屋各一人一人の部屋が
与えられていた。

私が住んでいた頃は、2部屋がシェア用
2部屋はゲスト用にと
オーナーさんご夫婦が
決めていた。

私は1年8ヶ月の中で
計3人の人とシェアをした。

① 京大の一つ上の男性。

② 関西外語大の同い年の女の子。

③世界のクルーズ客船で美容師やエステティシャンをしている三十代の女性。


一人一人みんなバックグラウンドが違い
本当に豊かな人生を歩んでいて
話を聞く度、面白くてたまらなかった。

一人目の京大生はドイツに留学したり
逆に日本に留学している外国人の
観光のお世話をしたり
内定先の証券会社で大学のうちから
会社のM&Aを任される賢い人。

彼はいつも忙しくて
朝の5時頃に帰宅したと思えば
また風呂に入り出て行き
1日過ごしたと思えば
夕方ソファで寝て起きて次は勉強して、、、

とにかく側から見たらどんな生活パターン
だよって感じの面白い人だった。

彼とは私の人生初めての
シェアメイトということもあり

残念ながらあまり話すこともなく生活した。

けれど、彼の背中を見て刺激を
受けることは多くあり彼のおかげで
色んな事を頑張れたのは事実である。

そして何より尊敬している。


二人目の外大の子は、
岡山県出身のこてこての岡山弁女子。

スウェーデンに留学していた為
英語はペラペラ。けど何故だか日本語が危うい。

英語の方がマシなんじゃないかっていう
くらい。鴨川で飲んでは外人の友達を
つくって家に連れ込みまくる
クレイジーな女の子。とにかく面白い。

私と性格は真逆でお互いに
刺激し合い学び合い成長しあったと思う。

たくさんけんかもした。
けどなんだかんだ仲良しだ。笑
今年の四月からバンコク
海外保険の会社で現地採用で働きだした。

日本での就活は嫌。
バイタリティー溢れる彼女が大好きだし
この子ももちろん尊敬している。

というかこの家に来る人は
とにかくみんな凄い人ばかりだから
尊敬しない人はいなかったと思う。


このこてこて岡山弁女子が
一番時を過ごした子だ。

同い年ということもあり色んな事を
話し色んな所に共に行き
色んな経験を共にした。

国内国外ともに旅行にも行った。
食材を出しあっした二人の料理も
いつも楽しかった。

本当に大好き。


最後の大学卒業前の時を過ごした女性は
クルーザーの美容師さんだ。

彼女がここに来た理由は
京都で下船し、清水寺の近くの
着物レンタルの店で何百人の
ヘアセットをし、腕を磨くという目的だった。

世界的な資格を取るためのスクールに
入り着実に目標を達成して行くパワフルな人。

出身の香川から、世界的に活躍する美容師
を輩出したい。それが彼女の夢のひとつだ。

更に、過疎化や高齢化の進む
地元の為にもしたいことがあり
それを叶えるのが本当の夢かも
しれないとのこと。かくいう彼女は38歳。

”夢を叶えるために、私は早く40代になりたい”

私は人生で初めて女性が
こんなことを言うのを聞いて心底驚いた。

彼女の熱い想いを
聞けば聞くほど彼女には惹かれていった。

彼女に背中を押してもらった
おかげで卒業に人生初の
海外一人旅も経験することが出来た。

 

 

シェアハウスはただ一緒に住むだけではない。

シェアハウスは”人生を共有している”
そう言っても過言ではないと思う。

私は人生の一瞬一瞬を共に出来る事に
幸せを感じていた。

訪れた海外のゲストと過ごす時間

全てが思い出であり共に
お互いの経験値になっていった。

京都を全力で楽しんでほしい。


日本でいい経験をして笑顔で帰ってほしい。

またゲストハウスに泊まりに来てほしい。

そんなことばかり考えていた。


英語は上手く話せないけれど
何か私にサポートは出来ないかな?

いつもゲストやシェアメイトの事を
考えて生きていた。
オーナーさんご夫婦も、同じ想いだった。

オーナーさんご夫婦は65歳を越え
第二の人生、学生さんや外国の方が
交流する場所をつくりたいという想いから
ゲストハウスを始めた。

もともとはオーナーさんのご両親のお家
だったが、改装前に娘夫婦も結婚して
別のところに引っ越し

オーナーさん夫婦も別のマンションに
住んでいる為、古い町家をシェア仕様に
改装してゲストハウスとシェアハウスを
組み合わせ世界中の人々に
提供するという形になった。

私はこの家に出会えて本当に
良かったと思う。

自分の知らない自分にも出会えた。


私は自分が思ってる以上に”人”が
好きなのかもしれない。

一緒にいる。
”一緒に何かをすること”が
大好きなのかもしれない。


今でもゲストハウスに訪れた
人々とはSNSを使って繋がっている。


実は連休をつかい今年の二月に1ヶ月
京大病院にインターンに来ていた
台湾のゲスト二人に会いに台北まで
会いに行きさっき帰国したところである。


このゲストの話をすると…
遡ること9ヶ月。2016年1月

学生最後の私は卒論を終え
入社前の確定申告の関係でバイトを
辞め暇を持て余していた。

関西外大の女の子も同じく内定が決まり
あとは卒業旅行と最後の学生生活を
楽しむだけという状態だった。

2016年年越しをして
外大のシェアメイトと私はそれぞれ
岡山と静岡に帰省していた。
1月5日に京都に帰宅したら台湾の二人がいた。

そこから1ヶ月、ゲストは忙しいながらに
時間を作り土日の休みを使って
一緒に4人で色んな所に行った。

京都だけでなく白川郷のライトアップを
見に行ったり本当に学生最後の
最高の時間を4人で共にした。

(台湾の二人は医学部なのでまだ学生)

こうやって、色んなバックグラウンドの
人が同じ屋根の下一緒に過ごすと
本音で話すことが多くなり、

シリアスな事も平気で話すことができる
国が違うと尚更。

自分の過去の事や家族のことなんかも
隠さずにおおっぴらに出来ちゃったりする。

自国の問題や、日本との関係から
自分の問題や将来のこと。
異性のこと文化のこと。言語のこと。
色んな話が常に飛び交う。それがまた面白い。


共有する時間が長いほどやはり仲良くなる。

いやでも長さは関係ないのかもしれない。

SNSで繋がってまた京都に来て、
その繰り返しだったり。そこで深まったりして。

『つかは私の国に来てね。”

その声が本当に嬉しい。

今の就職先の東京に会いに来てくれたり
『また君のゲストハウス泊まるけど
まだ京都にいる?』って連絡くれたり
『私の友達が日本に行くから
紅葉時期とオススメ教えて!』って
聞いてくれたり『今こんな状況だよ!』
って教えてくれたり情報の
交換が本当に楽しい。

互いの国の深刻な問題、文化、風習、普段の生活について。何を話すのも刺激になる。

何よりそんなことに幸せを感じていた。

お金がなくて私は留学には行けなかったので
ゲストハウスでの生活はなんちゃって
逆留学?と呼んでいた。笑

社会人になって東京に来た今、
今度は私がみんなに会いに行く!

そうやって繋がりを続けていきたいと思っている。私にとっての幸せは、共有することや繋がることだ。